
自分史上“最もロマンティックな曲”
ロンドン出身のシンガー・ソングライター/ギタリスト、マヤ・デライラ(Maya Delilah) が、ブルーノート/キャピトルよりニュー・シングル「カリフォルニア(California)」をリリースした。
「自分史上もっともロマンティックな曲」と語る本作は、やわらかな陽射しと静かな哀しみが交錯するミディアム・スローのラヴソングである。彼女がフジロックフェスティバルで披露し、観客の心を包み込んだ一曲でもある。
「大丈夫って言ったけど、もう嘘はつけない」──そんな一節が象徴するように、マヤは“愛の中での誠実さ”と“傷つく勇気”をまっすぐに描く。彼女自身が「ジョニ・ミッチェルとザ・ビートルズを愛する音楽ファンに捧げた」と語るように、シンプルな構成の中にも音楽的引用や敬意が織り込まれており、オーガニックな温もりの中に深い知性が息づいている。
オーガニック・ソウルの新章
プロデュースを手がけたのは、レイヴェイやリジー・マカルパインを支えたメイソン・ストゥープス。アメリカーナやルーツ・ミュージックの文脈で、マヤのナチュラルな声とギターの響きを丁寧に捉えている。音の隙間に漂う空気までもが彼女の表現の一部となり、まるで西海岸の夕暮れを閉じ込めたようなサウンドスケープを描き出す。
また、彼女がギター1本で歌うソロ・パフォーマンス映像も公開されており、シンプルな構成の中で“言葉と音の距離”を極限まで近づけた姿を観ることができる。
ブルーノートが託す新世代の声
ブルーノート/キャピトルと契約を交わしたマヤ・デライラは、現代のシンガーソングライター像を更新し続ける存在である。フェンダーの次世代アーティスト支援プログラム「Fender Next 2024」にも選出され、同世代の女性ミュージシャンの中でも際立つ存在感を放っている。
2025年3月にリリースしたデビュー・アルバム『ロング・ウェイ・ラウンド(Long Way Round)』は高い評価を得ており、同年のフジロックではヴルフペックとグリーンステージで共演。ライブでも“ギターで物語る詩人”としての真価を見せた。
真実の愛と音楽のあいだで
マヤ・デライラの「カリフォルニア」は、愛の痛みを癒すためのラヴソングではなく、“愛を受け入れる覚悟”を描いた作品である。
それは、ロンドン出身の彼女がカリフォルニアという異国の光に自分を投影し、音で新しい感情の風景を描こうとする試みである。

リリース情報
- タイトル:マヤ・デライラ「カリフォルニア」
- 配信日:2025年10月31日
- リリース:Blue Note / Capitol
- 配信リンク:https://mayadelilah.lnk.to/California
“愛の言葉が届かなくても、音で伝わることがある”──それがマヤ・デライラの「カリフォルニア」である。

 
	 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			