
ソウルの再覚醒、Motive Recordsが仕掛ける最新リミックス
オーストラリアのレーベル Motive Records から、Sonic Soul Orchestra(JP Firmin)とシンガーのダニエル・トーマスによるヒット曲『Wake Up』のリミックス盤が登場した。リミキサーとして招かれたのは、UKのリスク・アセスメントとイタリアの ラファエレ・チャヴォリーノ。それぞれが異なる感性でこの楽曲に新たな息吹を吹き込み、秋のダンスフロアを染め上げる。リリースは2025年11月14日。
90年代ソウルの熱を宿すRisk Assessmentリミックス
ロンドン拠点のプロデューサーのリスク・アセスメント(グライン・ブラスウェイト) は、自身の十八番であるソウルフルかつグルーヴィーなビートで原曲を再構築。90年代クラブ黄金期を思わせるリズムのうねりに、パンチのある新フックと遊び心あふれるボーカルワークを組み合わせた。Ministry of SoundやFabricなど名門クラブを渡り歩いた彼のキャリアが生む“リアルなフロア感”が、リスナーを自然と身体ごと揺らす。
深く潜る静寂、ラファエレ・チャヴォリーノが描く内省のグルーヴ
一方、イタリアのラファエレ・チャヴォリーノは、よりミニマルで奥行きあるアプローチを展開。広がりのある空間処理と温かみのあるベースグルーヴ、そこに散りばめられたシンセの光が、夜明け前の静けさを思わせる。ハウスミュージックの工学的な美と感情のバランスを知り尽くしたチャヴォリーノならではの、成熟したリミックスである。
英ロンドン発、Sonic Soul Orchestraの現在地
Sonic Soul Orchestraこと JP Firmin は、ロンドンとロサンゼルスを拠点に活動するDJ/プロデューサー。1990年代に自身のレーベル Interstate Records を設立し、ニューヨークのDJディサイプルや伝説的ボーカリストであるマイケル・ワットフォードらを手掛けてきた経歴を持つ。長年にわたり世界的アーティストのツアーマネージメントを行う傍ら、近年は再び制作活動に回帰。SoSure MusicやQuantize、King Streetなどの名門から数々の作品を発表している。2025年には新レーベル Some Kind Of Disco の始動も控え、再びハウスシーンの中心に返り咲こうとしている。
ハウスの過去と未来を繋ぐ“再生”のメッセージ
『Wake Up』はタイトルの通り、“目覚め”をテーマにしたナンバーである。Risk Assessmentが放つ熱量と、Ciavolinoの内省的な深み──相反するふたつのリミックスが交差することで、Sonic Soul Orchestraの音楽は過去と未来を往還する。クラシックなソウルの情感を現代のクラブサウンドへと再翻訳した本作は、Motive Recordsの“進化するハウス”という理念を体現するリリースである。

リリース情報
Sonic Soul Orchestra ft. Daniel Thomas
『Wake Up (Risk Assessment and Raffaele Ciavolino Remixes)』
Motive Records / MOT265R
2025年11月14日配信開始
Tracklist
- Wake Up feat. Daniel Thomas (Risk Assessment Remix)
- Wake Up feat. Daniel Thomas (Raffa Deepside Remix)
リンク
Instagram: @sonic_soul_orchestra / @riskassessmentofficial / @raffaele_ciavolino / @motiverecordsau
