トーキング・ヘッズを再構築 ── W.I.T.C.H.とAstrønneによる「Once In A Lifetime」&「Psycho Killer」登場

トーキング・ヘッズの実存的名曲を、灼熱のリズムと共同体の祈りへと変貌

BBE Musicがハロウィンに合わせて送り出す最新シングル「Once In A Lifetime / Psycho Killer」は、音楽史の再発明に満ちた異色のダブルサイドである。リリースは2025年10月31日。ブラック・ミュージックの革新性を軸にトーキング・ヘッズの名曲群を再構築したコンピレーション『Naive Melodies』の中核をなす一作として登場する。監修はDJ/プロデューサーのドリュー・マクファーデン。

A面「Once In A Lifetime」を手がけるのは、ザンビアが誇る伝説的ザムロック・バンド、W.I.T.C.H.(We Intend To Cause Havoc)。1970年代のアフロロック黄金期を切り拓いた彼らが、デヴィッド・バーン率いるトーキング・ヘッズの実存的名曲を、灼熱のリズムと共同体の祈りへと変貌させている。リーダーのエマニュエル・“ジャガリ”・チャンダを中心に、アートロック的なミニマリズムを政治的エネルギーと一体化させたこの新解釈は、まさに『Naive Melodies』の鼓動を象徴するトラックである。「どうやってここにたどり着いたのか?」という原曲の問いを、アフリカの熱と精神で再び呼び覚ますようだ。

遺産をただ受け継ぐのではなく、再生し続ける“変容の証”

B面「Psycho Killer」は、カメルーン出身でパリを拠点とするシンガー・ソングライター、Astrønne(アストロネ)が担当。幻想的な多言語ヴォーカルとハープ・ギターを駆使し、原曲の狂気を静謐な緊張感へと昇華している。ジャズ、R&B、オルタナティヴ・フォークの要素を織り交ぜたサウンドスケープは、深夜のキャンドルの灯りのように脆く美しい。神経質なパラノイアを内省へと変換し、混沌の中に潜む繊細な人間性を浮かび上がらせている。

燃え上がる祈りと、闇からの囁き。二つのカヴァーが織りなすこのシングルは、トーキング・ヘッズの遺産をただ受け継ぐのではなく、再生し続ける“変容の証”である。BBE Musicが放つこのA/Bサイドは、ハロウィンの夜にふさわしいスリルと霊感を携え、過去と現在、そして世界を超えて鳴り響くだろう。

リリース情報

アーティスト名:WITCH, Astrønne
シングル名:「Once In A Lifetime」
「Psycho Killer」
レーベル:BBE Music
フォーマット:デジタル配信
発売日: 2025年10月31日
Genre: World Music
Sub-Genre: Afrobeat
Catalog Number: BBE424SDG3

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