
北欧3者が紡ぐ、メロディック・ハウスの新境地
スウェーデンが誇る音楽家ラスマス・フェイバーが、同郷のプロデューサー“ルーカス・ノード”、そしてソウルフル・ヴォーカリストのメロとタッグを組み、新曲「Somebody」を発表した。リリースは11月14日、フェイバー自身のレーベル Farplane Records より配信される。
「Somebody」は、フェイバーが得意とするメロディックで情感豊かなハウス・グルーヴを軸に、繊細なピアノとシンセが幾重にも重なる叙情的な楽曲である。メロによるメランコリックな歌声が、切なさと温もりの狭間を行き来しながらリスナーの心に深く刺さる。可愛らしいフックと柔らかなサウンド・デザインが絶妙に溶け合い、北欧特有の透明感とエモーションが宿る仕上がりだ。
“音楽の原点”への帰還──フェイバー、再びソウルフル・グルーヴを追う
2025年、ラスマス・フェイバーは自身のレーベル Farplane にて、原点回帰ともいえるプロダクションを次々と発表している。近作「Seem To Last」「Está Loca」「Pra Mim」では、ソウルフルで現代的なグルーヴ、ラテン・リズム、そしてライブ・インストゥルメンテーションを重ね合わせ、長年のキャリアを凝縮した音楽的深化を聴かせた。
さらに、2023年のMajestic Casualからのリリース「How Do You Do It」も新たにリミックスを公開し、過去と未来を繋ぐような活動を続けている。
2000年代初頭からジャズやラテンのエッセンスをハウス・ミュージックに融合させた第一人者として知られるフェイバーは、DefectedやArmadaといった名門レーベルから作品を発表。アクスウェル、デッドマスス、カスケードといったトップアーティストとの共演でも名を馳せてきた。20年以上にわたる活動の中で磨かれた“旋律と魂の職人芸”が、今作「Somebody」にも脈々と息づいている。
Lucas NordとMelo──北欧の血が生むエモーション
共演のルーカス・ノードは、トーヴェ・ローをフィーチャーしたヒット曲「Run on Love」で全米Billboard Dance Club Songsチャート1位を獲得した実力派プロデューサー。FarplaneやPhysical Presents、Selectedなどでも精力的にリリースを重ね、スウェーデンのダンス・シーンを牽引している。
また、ヴォーカルを務めるメロ(ニルス・タル)は、Rasmus Faberのデビュー曲「Never Felt So Fly」からの盟友であり、RaFa Orchestraのリードシンガーとしても知られる存在。Meloの包み込むような声が、ノードのミニマルなトラック構築とフェイバーのハーモニックな世界観を見事に繋ぎ合わせている。
“Somebody”──心の奥で誰かを探すように
「Somebody」は、孤独と愛、記憶と再生をテーマにしたエレガントなダンス・トラックである。深く沈み込むベースラインと希望の光を宿すメロディが呼応し、“誰か”を求める普遍的な感情を音で描き出す。
フェイバーが歩んできたソウルフル・ハウスの系譜と、ノードが持つポップ・センス、そしてメロの人間味あふれる声が一つになったとき、そこに生まれるのは“人間らしさ”そのものだ。

Rasmus Faber × Lucas Nord feat. Melo「Somebody」
リリース日:2025年11月14日(金)
レーベル:Farplane Records / FP081
配信リンク:https://www.rasmusfaber.com
Instagram:Rasmus Faber|Lucas Nord|Melo