
10月10日に公開された実写映画『秒速5センチメートル』の劇中音楽を手がけた音楽家・江﨑文武が、同作のサウンドトラックのみで構成されたコンサートを開催する。会場は多摩六都科学館のプラネタリウム。11月2日(日)と3日(月・祝)の2日間、直径27.5メートルの巨大ドームに1億4000万個の星々が映し出されるなか、江﨑による生演奏が響き渡る。
実写版『秒速5センチメートル』、音楽で描かれる“距離”の物語
原作は言わずと知れた新海誠による同名アニメ作品。今回、写真家・映像作家の奥山由之が監督を務め、実写として再構築された本作は、公開4日間で観客動員数38万人を記録(興行通信社調べ)。10月14日発表の映画ランキングで2位にランクインするなど、話題を集めている。
江﨑文武は、原作の詩情や奥山監督の映像世界に深く触れながら、静謐かつ繊細な音楽を紡ぎ上げた。彼のピアノとストリングスが織りなす旋律は、登場人物たちの「心の距離」を象徴するかのように、淡く、そして痛切に響く。
“音と星”がひとつになる、初のサウンドトラック・コンサート
今回の公演は、『秒速5センチメートル』の楽曲のみを演奏する初のコンサートである。プラネタリウムの全天周スクリーンを生かし、映像と音楽、そして満天の星々が融合する空間演出が予定されている。
1st公演は17:30開演、2nd公演は19:30開演(両日とも同時刻)。全席指定の前売券は6,800円(税込)、当日券は7,800円(税込)。チケットはイープラスにて販売され、11月2日(日)公演は発売中、11月3日(月・祝)公演は10月17日(金)18時より先着先行販売が開始される。
江﨑文武──音で情景を描く作曲家
江﨑文武は1992年福岡生まれ。バンドWONKのキーボーディストとして知られ、King Gnu、Vaundy、米津玄師らの作品にもレコーディングで参加している。映画『#真相をお話しします』『ホムンクルス』などを手がけるなど映像音楽の分野でも活躍中。NHK FM「江﨑文武のBorderless Music Dig!!」のパーソナリティを務めるほか、文芸誌や新聞での執筆活動も行う。
星空の下で、“秒速”の記憶をもう一度
冬の気配が近づく11月、プラネタリウムの静寂の中で聴く『秒速5センチメートル』の旋律は、誰の心にも眠る“あのときの光景”を呼び覚ますだろう。
音楽と星が交差するひととき──江﨑文武が描く“秒速”の世界が、スクリーンを離れ、夜空のドームで再び息づく。

江﨑文武 実写映画『秒速5センチメートル』サウンドトラックコンサート
日時:2025年11月2日(日)、11月3日(月・祝)
会場:多摩六都科学館プラネタリウム
主催:GRT株式会社/ステッチ株式会社
共催:多摩六都科学館
問い合わせ:info@grtcoltd.com