
古と現代、既知と未知が交錯するこの島の世界観
2025年9月26日、女性エレクトロニカ・アーティストのSHIMAが、Young Art Recordsよりデビューアルバム『Welcome To SHIMAJIMA』をリリースした。
本作は、架空の島「SHIMAJIMA」を舞台としたコンセプチュアルな作品である。全10曲を通じて、古と現代、既知と未知が交錯するこの島の世界観を描き出し、SHIMAの個人的な思索や多文化的インスピレーションが、インディー・エレクトロニカ、トラップ、ハウス、テクノの音像として結実している。
収録曲には、既発シングル『THE MYTH OF KAMIKAZE(神風の神話)』や『Maitake』『EIYAA』『INVISIBLE』『KARMA』『AWA』『1807』が含まれ、民俗や神話、文化的物語へのSHIMAの興味が色濃く反映されている。例えば『Maitake』は、踊るキノコを題材にした古典的な民話から着想を得ており、『1807』は伝統的な漁師歌を現代的なリズムに再構築した作品である。また、『THE MYTH OF KAMIKAZE』は日本の歴史と現代社会への余韻を探る楽曲である。一方で『Sunset』のような楽曲は、静寂のひとときに触発された幸福感を描き、SHIMAの内面的な表情を垣間見せる。
個人的かつ文化的なオデッセイ
新曲もアルバムのテーマをさらに深める。冒頭を飾る『Tour Guide』は、東京での若き日々の体験を反映し、渋谷のナイトライフをサンプリングして儚い人とのつながりを比喩的に表現する。アルバムの締めくくり『Shiawase』は、日本的な感謝と充足の概念を体現し、伝統的な祭りの掛け声を豊かなプロダクションの中に重ね、旅の終わりに安らぎと祝祭の気分をもたらす。これにより『Welcome To SHIMAJIMA』は、個人的かつ文化的なオデッセイとして完成される。
SHIMAは、アメリカ人の父と日本人の母のもと東京で生まれ育ち、元J-POPガールズグループのメンバーとして14歳でメジャーデビューを果たした。その後、電子音楽アーティストとして世界各地で活動を展開。18歳で渡米し、マイアミ大学で音楽とコンピュータ工学を学ぶなど、プロデューサー/エンジニアとしての技術を磨いた。伝統的な日本文化の要素と現代的なダンスミュージックを融合させた本作は、精緻な音楽性と鮮烈なビジョン、そして自由に羽ばたくアーティストの情熱を示す一枚である。現在はロサンゼルスを拠点とし、2025年にはマイアミ・ミュージック・ウィーク、コーチェラDoLaB、エレクトリック・フォレストでのパフォーマンスを経て、アルバムリリースを迎えた。リリース当日にはロサンゼルスのHaus Plantにてリスニングイベントも開催される。

『Welcome To SHIMAJIMA』収録曲
- TOUR GUIDE
- INVISIBLE
- SUNSET
- MAITAKE
- 1807
- EIYAA
- KARMA
- AWA
- THE MYTH OF KAMIKAZE(神風の神話)
- SHIAWASE
アルバム『Welcome To SHIMAJIMA』は各音楽配信プラットフォームにて配信中。
Buy / Stream Welcome To SHIMAJIMA
https://idol-io.ffm.to/welcometoshimajima


SHIMA ライブスケジュール
- 9月26日 – Welcome To SHIMAJIMA Release Party(ロサンゼルス)
- 9月28日 – Same Same But Different(レイク・ペリス)
- 10月11日 – Momentous Festival(ベントンビル)
- 10月25日 – Wicked Oak(バーネット)
- 10月31日 – Hulaween(ライブオーク)