フランス出身のデュオ“パラレル”が新作アルバム『11th Avenue』を発表

2025年9月18日

フランス出身のデュオ、Parallelle（パラレル）が新作アルバム『11th Avenue』を発表した。リリースは10月29日、自身が設立したリスボン拠点の新レーベル〈FOLDER〉からとなる。また、この発表に先駆けて新曲「Take You On A Ride」が先行公開されている。

「Take You On A Ride」は、しなやかでセクシーなテックハウス・トラックである。滑らかなローリング・ベースラインに多層的なインストゥルメントが絡み合い、グルーヴと温かみ、そして彼ららしい音楽性を凝縮した仕上がりとなっている。デュオは本作について「ダンスフロアにいたずら心を持ち込みたかった。ローリングベースラインと妖艶なグルーヴ、そして夜を遊び場に変えるようなリリックを作り上げた」とコメントしている。

アルバム『11th Avenue』は、アナログ的アプローチを基盤に、ジャンルや文化を横断する実験精神に満ちている。ライブ楽器の演奏、グルーヴィーなビート、サックスやトランペットのジャジーな掛け合い、そしてトーマス（パラレル）やコラボレーターのヴォーカルが融合し、クラシックとコンテンポラリーを架橋する豊潤なサウンドを描き出している。

音楽面のみならず、ビジュアル面でも包括的な世界観を提示。クリエイティブ・ディレクターのサラ・バセットと写真家ダニ・バティスティダスが手がけたアートワークは、アナログ的美学を映し出すものとなった。さらに、〈11th Avenue〉を体現する世界ツアーも企画されており、リスニング・セッションやハイブリッドDJセット、映像演出を組み合わせた没入型のショーが展開される予定である。

また、パラレルは新進気鋭のストリートウェア・ブランドCiaranとコラボレーションし、限定Tシャツやキャップ、ジャケットを制作。10月にアムステルダム・ダンス・イベント（ADE）で発表される。

『11th Avenue』は10月29日にリリースされ、同月後半にはアナログ盤も登場予定。「Take You On A Ride」はすでに各プラットフォームで配信中である。

パラレルはジャズ、ソウル、ヒップホップ、ファンク、テクノといったジャンルに影響を受け、ライフスタイルや旅、映像・ファッションとのコラボレーションを通じて独自の音楽観を構築してきたデュオである。彼らの活動の根幹には「音楽は普遍的な言語である」という理念があり、まさにその名の通り、同じ起点から異なる道を辿りつつも対話し続ける音のパラレルを体現している。

設立されたばかりのレーベル〈FOLDER〉は、アナログの温もりやヴァイナル・ディグ文化を背景に、アーティストが交流し、創造性を広げるプラットフォームを目指す。パラレルとMâhfoudによってリスボンで立ち上げられたこのレーベルは、ハウス・ミュージックへの敬愛を基盤に、国際的なコミュニティ形成を目指している。

── 新たな章を切り拓くパラレルの『11th Avenue』。その全貌は、まもなく明らかになる。