トム・ヴェック、デビュー作20周年記念リミックス盤から新曲公開──Is TropicalによるリミックスVer

UKインディ・シーンの異端児トム・ヴェックが、デビュー作『We Have Sound』(2005)の20周年を記念したリミックス盤『We Have Sound Remixed』を10月2日にリリースする。それに先駆け、ロンドン発のインディ・エレクトロニック・ユニット Is Tropical が手がけた「I Ain’t Saying My Goodbyes (Is Tropical Remix)」が公開された。

フロア仕様へと変貌するカルト曲

原曲は、ヴェックがロンドンへ移住した当時の記憶を刻み込んだ代表的ナンバー。今回のリミックスでは、Is Tropicalらしい推進力あるリズムと荒々しいテクスチャーが加わり、ダンスフロア仕様のエッジーなトラックへと生まれ変わった。グループは「当時のショーディッチの空気や、初期ロンドンのクラブカルチャーを思い起こしながら制作した」と語っている。

Is Tropicalの背景

2009年に南ロンドンのスクワットから登場したIs Tropicalは、ジャギーで恍惚感あるポップサウンドを武器にカルト的支持を獲得。Kitsunéと契約後は、ガーナからモンゴル、ロシア、ペルーまでツアーを展開し、LCD SoundsystemやSonic Youth、Hole、Klaxonsといったアーティストとも共演した。

『We Have Sound Remixed』について

本作はトム・ヴェック自身がキュレーションした希少なリミックス企画で、彼の音楽的DNAに影響を受けたアーティストたちを招聘。alt-JのGus Unger-Hamilton、Everything Everything、Porij、Dutch Uncles、Baths、Coby Seyらが参加し、ギターとDIYエレクトロニカ、鋭利なポップの融合を再提示する。

リリース情報

  • アーティスト:Tom Vek
  • 作品名:We Have Sound Remixed
  • 発売日:2025年10月2日
  • レーベル:StrataSonic Records
  • 先行配信:「I Ain’t Saying My Goodbyes (Is Tropical Remix)」配信中
  • 配信リンク

『We Have Sound Remixed』は、2000年代UKインディの転換点を象徴した作品を、現代の耳で再発見する試みである。二十年を経てもなお、Tom Vekの音楽は瑞々しく、シーンに強い影響を与え続けている。

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