アナログレコード専門店 Face Records を展開するFTF株式会社が、長年収集・研究してきた横尾忠則のレコードおよびCDジャケット作品を代官山 蔦屋書店で展示販売する。
開催期間は 2025年9月15日(月・祝)〜9月30日(火)、会場は2号館2階 Anjin。入場無料。

50年を経て蘇る「ロータスの伝説」


今回の目玉のひとつは、1973年に初来日したサンタナのライブ盤『ロータスの伝説』。
横尾による22面体展開のジャケットは、音楽とアートの融合を象徴する傑作で、日本の音楽史に刻まれた記念碑的存在だ。
1974年のリリースから半世紀、アナログ復権の波に乗り、その革新性が改めて光を浴びる。
コレクションの広がりと時代の息吹



展示は、1960年代のポップ・サイケデリック、70年代の象徴的コラージュ、80年代以降の絵画的表現まで、横尾の作風変遷を網羅。
100点を超える作品群が並び、レコード・CDジャケットが“量産されたアート”でありながら、当時の美意識や社会の空気感を宿す存在だったことを実感できる。
主な出品作
- サンタナ『ロータスの伝説』(1974)
- 一柳慧『オペラ横尾忠則を歌う』(1969)
- 村岡実『緋牡丹博徒 〜尺八による日本侠客伝〜』(1969)
会期中の特別トークイベント
2025年9月18日(木)19:00〜20:00、代官山 蔦屋書店 1号館2階音楽フロアで「横尾忠則とレコードジャケットの魅力」をテーマにトークイベントを実施。
登壇者は浅見英治(株式会社トゥーヴァージーンズ 編集部 編集長)、松房慶太(藤原印刷株式会社 営業・印刷進行)、武井進一(FTF株式会社 代表取締役会長)。
参加費無料・事前予約不要。混雑時は入場制限あり。
Face Recordsと横尾忠則
Face Recordsは国内外の名盤からレア盤まで扱う老舗アナログ専門店。
横尾忠則は1960年代からグラフィック、写真、コラージュ、絵画と領域を越え、日本のアートと音楽文化の視覚的側面を牽引。
今回の展示は、Face Recordsが国内外で収集してきた100点超の中から厳選した内容で、横尾の表現遍歴を“記録的”に体感できる構成になっている。
横尾忠則 表現遍歴
- 1960年代:ポップ&サイケなグラフィックで注目
- 1970年代:象徴的モチーフと精神性の深まり
- 1980年代〜:画家宣言以降、絵画制作へ本格移行
- 2000年代〜現在:形式より内的世界へシフト、「Y字路」など定点テーマ継続
開催概要
- 会期:2025年9月15日(月・祝)〜9月30日(火)
- 時間:11:00〜22:00
- 会場:代官山 蔦屋書店(2号館2階 Anjin)
- 主催:代官山 蔦屋書店
- 共催:Face Records(FTF株式会社)
- 協力:株式会社トゥーヴァージーンズ
- 販売:全作品(100点超)購入可、会期終了後に引き渡し
- 備考:入場無料。混雑時は制限あり。9/24・25は貸切で休止
横尾のジャケットは単なるパッケージではなく、時代と精神を刻むアートピースだ。
半世紀を経てもなお色褪せないその“視覚的エネルギー”を、代官山で確かめたい人は、この2週間を逃さないほうがいい。