ケニー・ドープ × ロイシン・マーフィー──トーキング・ヘッズ「Born Under Punches」を圧倒的リワーク

伝説的プロデューサー “ケニー・ドープ” が、アート・ポップとディスコを自在に行き来する個性派ヴォーカリスト“ロイシン・マーフィー”を迎え、トーキング・ヘッズの名曲「Born Under Punches (The Heat Goes On)」を新たにリワークした。本作は〈BBE Music〉より8月26日にデジタル配信でリリースされる。

トーキング・ヘッズのリズム遺産を再構築する『Naive Melodies』

今回のリワークは、デヴィッド・ボウイへのカヴァー集『Modern Love』を手がけたDJ/プロデューサー、ドリュー・マクファーデンが監修する、トーキング・ヘッズのトリビュート・アルバム『Naive Melodies』に収録される。
原曲は、彼らの代表作『Remain in Light』(1980年)に収録され、最もリズミカルで冒険的な一曲として知られるもの。ケニー・ドープはこれを、歪んだシンセと硬質なドラムが躍動するサイケデリックかつパーカッシブなファンクへと変貌させた。

ケニー・ドープとロイシン・マーフィーの邂逅

マスターズ・アット・ワークの一翼としてハウス、ヒップホップ、ラテン、ファンクをクロスオーバーさせ、アンダーグラウンド・ダンスミュージックの歴史を塗り替えてきたケニー・ドープ。その長年の進化は、本作においてもフェラ・クティや初期NYクラブ・カルチャーの記憶を呼び起こすディープでダビーなグルーヴとなって表れている。

一方、ロイシン・マーフィーは、モロコとしての活動からソロまで常に型破りなスタンスでシーンを牽引してきた存在。本作では、催眠的なヴォーカルを通じて原曲の持つパラノイアと推進力を増幅し、よりフィジカルでエモーショナルなエッジを加えている。

作品の意義とマーケット的注目度

本楽曲は単なるカヴァーではなく、ブラック・ミュージックの革新性を通した“リズムの再考”として位置づけられている。ダブやサンバ、ソウル、ジャズ、ファンクの要素が交錯し、オリジナルの遺伝子を大胆に拡張する試みである。

  • ケニー・ドープは月間550万回以上のストリーミングリスナーを抱え、累計4.7億回以上の再生実績を誇る。
  • ロイシン・マーフィーも月間100万リスナーを持ち、インディー/エレクトロニック市場で強力な存在感を放っている。
  • 「Born Under Punches」は、トーキング・ヘッズ屈指のリズム・トラックとして知られ、現代的な再解釈にふさわしい楽曲である。

リリース情報

Kenny Dope (Ft. Róisín Murphy)
「Born Under Punches (The Heat Goes On)」
2025年8月26日リリース(デジタル配信)/〈BBE Music〉

Tracklist:

  1. Born Under Punches (The Heat Goes On) [Orig. Version]
  2. Born Under Punches (The Heat Goes On) [Extended Version]

トーキング・ヘッズのリズムDNAを新世代へと繋ぐ「Born Under Punches」のリワーク。ケニー・ドープとロイシン・マーフィーという二人の強烈な個性がぶつかり合った本作は、2025年後半のクラブ・シーンにおけるハイライトのひとつとなるであろう。


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