匿名のキャラクターが切り取るSNS時代の欲望と不安定さ──SOMETA「RE:CINEMA」六本木に登場

2025年8月23日(土)から8月31日(日)まで、バーニーズ ニューヨーク六本木店2Fで、アーティストSOMETAによるエキシビション「RE:CINEMA」が開催される。

タイトルに込められた“Rewind(巻き戻す)”と“Reinterpret(再解釈する)”のニュアンスは、作品世界だけでなく、展示空間そのものにも反映される。今回の展示には、東京・西早稲田で24年続く老舗自転車店LIPIT-ISCHTARが運営する映画カルチャー発信拠点「LIPIT VIDEO」が登場。輸入盤VHSやアパレルなど、本展のためにセレクトされたアイテムが並ぶ。

SOMETAの描くのは、映画がもたらす記憶や感情、スクリーンの向こうの人物や空気感。そしてそれを受け取る人々の存在。そこに「LIPIT VIDEO」が持ち込むフィジカルな映画カルチャーの文脈が掛け合わされ、六本木の一角に濃密なポップカルチャー空間が立ち上がる。

展示作品はすべて抽選販売。応募はこちらから。

開催概要

  • 期間:2025年8月23日(土)〜8月31日(日)
  • 会場:バーニーズ ニューヨーク六本木店2F(東京都港区六本木7-7-7)
  • 問い合わせ:TEL 050-3615-3600(11:00–19:00、1月1日を除く)

SOMETA プロフィール

2020年より独学でデジタルイラストを開始し、2022年から本格的に活動。アニメ、ゲーム、音楽など大衆文化の断片を参照しつつ、SNS的感覚と結びつけ、過去と現在、個人的記憶と集合的記憶が交差する瞬間を描く。匿名性を帯びたキャラクターや無表情の視線は、「Needy(満たされたい)」というSNS時代の欲望や不安定さを象徴。

支持体にはキャンバスだけでなく、ゲーム機、CDウォークマン、スニーカーの空箱など、作家自身の記憶や経験のアーカイブであり大衆的記憶を喚起する物質を使用。その上に描かれるポップな色彩のイラストは、承認欲求や現代的孤独をやわらかく包み込む。作品群は「視覚的ミックステープ」として感情とイメージの新しい関係性を提示している。

主な個展(抜粋)

2025年

  • 「RE:MUSIC」MILLS(東京)
  • 「SNEAKER DUNK SOMETA POP UP EXHIBITION Pure!」SNKRDUNK 名古屋PARCO(名古屋)
  • 「にぃでぃ 甲」祇園 美乃史(京都)
  • 「RE:MAGAZINE vol.1」MILLS(東京)
  • 「SNEAKER DUNK SOMETA POP UP EXHIBITION Pure!」SNKRDUNK HARAJUKU FLAGSHIP(東京)

2024年

  • 「Polychrome」pop up gallery T(長野)
  • 「NEEDY vol.3.0」ROPPONGI HILLS A/D GALLERY(東京)
  • 「NEEDY vol.2」YOD TOKYO(東京)
  • 「NEEDY vol.1」+ART GALLERY(東京)

グループ展(抜粋)

2025年

  • 「WHAT CAFE EXHIBITION vol:42 Flaming Motion」WHATCAFE(東京)
  • 「YOD TOKYO 3rd Year Anniversary Beyond the Now」YOD TOKYO(東京)
  • 「Color Expression」YUGEN Gallery(東京)
  • 「NOMAD vol.01」MILLS(東京)

2024年

  • 「FACES」NIGHTOUT GALLERY(東京)
  • 「Existence vol.2」Hankyu Men’s Osaka Contemporary Art Gallery(大阪)
  • 「ADD」YUGEN GALLERY(東京)

その他活動

  • 2025年「SNEAKER CON TOKYO」オフィシャルTシャツ&ブース出展
  • 2025年2月『月刊アートコレクターズ』完売作家2025掲載

LIPIT-ISCHTAR / LIPIT VIDEO

東京・西早稲田の老舗自転車店。販売・修理のほか、雑貨部門「LIPIT VIDEO」として映画を軸に輸入盤VHS、アパレル、TOYなどを展開。店舗や各地のポップアップで映画カルチャーを発信中。

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