
ファンキーなプレイと数々の名曲でモダン・ジャズ史に名を刻むピアニスト、ホレス・シルヴァーの完全未発表ライヴ音源が、アルバム『シルヴァー・イン・シアトル:ライヴ・アット・ザ・ペントハウス』として10月24日に〈ブルーノート〉からリリースされることが決定した。先行シングルとして「ノー・スモーキン」の配信もスタートしている。
本作は1965年8月12日と19日、ワシントン州シアトルの名門ジャズクラブ〈ペントハウス〉での公演を収録。フロントには若き日のウディ・ショウ(tp)とジョー・ヘンダーソン(ts)を配し、テディ・スミス(b)、ロジャー・ハンフリーズ(ds)とともに繰り広げたクインテット編成による熱演が刻まれている。セットには「ソング・フォー・マイ・ファーザー」「サヨナラ・ブルース」「ザ・ケープ・ヴァーディアン・ブルース」など、シルヴァーの代表曲が惜しみなく並ぶ。
発掘王ゼヴ・フェルドマンが監修、臨場感あふれる音像
録音は当時KING-FMラジオのホスト兼エンジニアだったジム・ウィルクによるリール・テープ音源を使用。監修は“発掘王”として知られるプロデューサーのゼヴ・フェルドマン、マスタリングはMastering Labのマシュー・ルッサンズが担当した。会場の空気感まで感じられる臨場感で、ハード・バップ黄金期の真髄を体験できる。
パッケージには貴重な写真や、ジャズ評論家ボブ・ブルメンタールによるライナーノーツ、さらにドラマーのロジャー・ハンフリーズ、ランディ・ブレッカー、アルヴィン・クイーン、新鋭ピアニストのサリバン・フォートナーらの証言を収録した豪華ブックレットが付属する。
関係者が語るホレス・シルヴァーの魅力
ブルーノート社長ドン・ウォズは本作について、
「ホレス・シルヴァーがいなければ、今日のブルーノートは存在しなかったと言っても過言ではない。人気と創造性の絶頂期における彼のライヴを記録した本作は、彼のレガシーを理解するうえで欠かせない作品だ」
とコメント。また当時のドラマー、ロジャー・ハンフリーズは、
「ウディやジョーと演奏した日々は本当に楽しかった。彼らと同じレベルのミュージシャンと演奏するのは会話をしているようなもの。彼らの音を聴くと、あの頃の自分に戻れ、エネルギーが湧いてくる」
と振り返っている。
リリース情報
ホレス・シルヴァー
『シルヴァー・イン・シアトル:ライヴ・アット・ザ・ペントハウス』
2025年10月24日発売
UCCQ-1225 / SHM-CD / ¥3,300(税込)
詳細リンク
収録曲
- ザ・キッカー
- ソング・フォー・マイ・ファーザー
- ザ・ケープ・ヴァーディアン・ブルース
- サヨナラ・ブルース
- バンド・イントロダクション
- ノー・スモーキン
パーソネル
ウディ・ショウ(tp)、ジョー・ヘンダーソン(ts)、ホレス・シルヴァー(p)、テディ・スミス(b)、ロジャー・ハンフリーズ(ds)
プロデュース:ゼヴ・フェルドマン