サシャ・ロボッティ、20年の軌跡が音に ── Dirtybird設立20周年に放たれる、異端の旅人による初AL『I, Robotti』

ベルリンの地下をルーツに、カリフォルニアの野外フェスで研ぎ澄まされた奇才、サシャ・ロボッティが、キャリア20年目にしてついにファースト・アルバム『I, Robotti』を発表する。リリースは2026年を予定しており、その先行シングルとなる「Say It feat. Victoria Rawlins」が、Dirtybird設立20周年企画の一環として公開された。


不穏なシンセと打ち付けるようなパーカッションにのせて、ヴィクトリア・ローリンズの官能的なスポークン・ワードが響くこの楽曲は、アルバムの幕開けにふさわしい濃密な存在感を放っている。

『I, Robotti』は、テックハウスからブレイクビート、インディーダンス、ジャッキンハウス、そしてピークタイム・テクノまで、ジャンルの境界線を軽々と飛び越えるサウンドスケープだ。かつてベルリンのクラブシーンに根を張り、やがてDirtybirdの看板DJとして北米を舞台に活躍した彼の「20年分の航跡」が詰め込まれている。ノマディックな音楽家としての節目を飾るにふさわしい1枚となりそうだ。

ロボッティは、ソロアーティストとしてだけでなく、自主レーベル〈Slothacid〉やプロジェクト〈Third Culture〉の一員としても知られる。Dirtybirdからはこれまでに「Loca Lola EP」(2014)、「Melato Nina EP」(2017)、ケヴィン・ナップやキル・フレンジーとの共作など数々の作品を発表してきた。2024年にはサンフランシスコのEmbarcadero Plazaで開催された「Back To Baysics」の初回ヘッドライナーも務めるなど、レーベルとの深いつながりは今も変わらない。

一方、「Say It」にボーカルで参加したヴィクトリア・ローリンズは、DJ/プロデューサー/Dirtybird Radioのホストと多彩な顔を持ち、アンダーグラウンドなダンスミュージックとポストパンク、サイケデリアの交差点に立つアーティストだ。シアンやジョアンナ・マジックらとの共作も多く、今後の動向が注目されている。

Dirtybirdは、2005年の設立以来、常に異端児たちを受け入れ、独特なユーモアと革新性でシーンをリードしてきた。ウォーカー & ロイスやVNSSAといった人気DJのキャリアを支えつつ、350作を超えるリリース、キャンプアウトやBBQツアーなどイベント面でも強い存在感を示してきた。Mixmagの“Label of the Decade”(2017)にも選出され、今や北米ダンスミュージック界の象徴的存在である。

『I, Robotti』は、その20周年の記念イヤーにふさわしい一作であり、Dirtybirdというラベルが持つスピリット ── 自由、遊び心、そして探究心 ── を体現したアルバムとなるだろう。

「Say It」配信中:
https://dirtybirdrecs.ffm.to/sayit

Dirtybird 20周年ツアー日程:
8月29日〜9月2日「Dirtybird CampINN」@フロリダ州オーランド
https://dirtybirdrecs.ffm.to/20years


Sacha Robotti SNS / 配信リンク:
Instagram | Spotify

Victoria Rawlins SNS / 配信リンク:
Instagram | Spotify

Dirtybird公式:
Website | Instagram

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