
身近なモノが楽器に変身する、新感覚の音楽体験
「バナナで音楽を奏でる」なんて、まるでSF映画の話のようだが、それが現実になった。米国バージニア州のMicroKitsが開発したポケットサイズのアナログシンセサイザー「Synth-a-Sette(シンサセット)」が、2025年7月18日より日本で発売される。
懐かしさと革新が融合したデザイン
カセットテープを模したレトロなデザインに、本格的なアナログシンセ回路を搭載。サイズは100×60×13mmと文字通りポケットサイズでありながら、13個のタッチキーと2オクターブの音域を実現している。
特筆すべきは、付属のワニ口クリップを使って身近な導電性素材を「楽器」として活用できる点だ。バナナ、コイン、水に濡れた紙など、電気を通すものならなんでもキーボードに変身させることができる。

アナログ回路で学ぶ音楽と科学
裏面の基板デザインを見れば、すべての電子部品が丸見え。マイコンやプログラムを使わない完全アナログ回路のシンセサイザーとして、音楽制作だけでなく電子工学の学習にも最適だ。
開発者によると、開発中にタッチパッドをバナナに繋げたところ偶然音が出たことから、この「導電性素材を楽器にする」アイデアが生まれたという。まさに偶然が生んだイノベーションだ。
どこでも音楽、すぐに演奏
必要なものはすべてカセットケース内に収納。付属の単4電池2本を入れるだけで、すぐに演奏を始められる。USB-C給電にも対応し、10分間の無操作で自動電源オフする省エネ設計も嬉しい。
ビブラートスイッチ、ピッチ・ボリューム調整ダイヤル、ヘッドホン端子など、本格的な音楽制作に必要な機能も充実。内蔵スピーカーで気軽に楽しむことも、ヘッドホンで集中して作業することも可能だ。

新しい音楽の可能性を探る
「Synth-a-Sette」は単なるガジェットを超えて、音楽制作の概念を拡張する存在だ。身の回りのあらゆるものが楽器になる可能性を秘めており、アーティストやクリエイターにとって新たなインスピレーションの源となるだろう。
STEM教育や夏休みの自由研究にも最適とされているが、大人が触れても十分に楽しめる完成度の高さを持つ。レトロなデザインと最新の発想が融合したこの小さなシンセサイザーは、音楽シーンに新しい風を吹き込むかもしれない。

製品情報
- 製品名: Synth-a-Sette(シンサセット)
- 発売日: 2025年7月18日(金)
- 価格: 9,900円(税込)
- サイズ: 100×60×13mm(約60g)
- 対象年齢: 8歳以上
- 公式サイト: https://dirigent.jp/microkits/synth-a-sette