
三浦大知や安室奈美恵のプロデュースで知られるNao’ymtが、自身のキャリア25周年を記念する1年プロジェクト『矢的直明2025』の第7弾として、新曲『Fading』を2025年7月1日にリリースした。
本作『Fading』は、Nao’ymtらしい洗練されたメロウR&Bトラックに、夏の終わりに差し込む淡い光のようなサウンドスケープを重ねた1曲である。サビに登場する「We were like fireworks」というフレーズは、青春の鮮烈な記憶と、その記憶を遠くから見つめる静かな哀しみを同時に抱えており、リスナーの心に深く残る余韻を与える。
時の流れとともに色あせていく記憶。しかし、褪せたからこそ見えてくる風景がある──Nao’ymtはこの楽曲で、「若さ」そのものを賛美するのではなく、その先に広がる“大人の夏”の情景と温度を丁寧に描いている。
歌詞には、「時が薄めた色でしか 描けない景色もあるだろう」といった一節もあり、時間の経過がもたらす変化や成熟をR&Bというフォーマットの中に詩的に落とし込んでいる点も見逃せない。
制作面においても、Nao’ymtは作詞・作曲・トラックメイク・歌唱・ミックスのすべてを自身で手がけ、マスタリングにはザ・ウィークエンドやビリー・アイリッシュなどを手がける名匠デイヴ・カッチを起用。繊細で透明感のある音像が、楽曲の儚さをより際立たせている。
『矢的直明2025』プロジェクトは、2025年1月から毎月1日に1曲ずつ新曲をリリースするという一年間の試みであり、本作『Fading』はその第7作目にあたる。ジャンルを横断しながらも、一貫して音楽と誠実に向き合い続けるNao’ymtの姿勢が、今回の楽曲にも静かに、しかし確かな輪郭で刻まれている。

リリース情報
Nao’ymt『Fading』
配信日:2025年7月1日
配信リンク:https://orcd.co/07_fading
Written, Composed, Produced, Performed, and Mixed by Nao’ymt
Mastered by Dave Kutch
Nao’ymt プロフィール
東京都千代田区出身。作詞・作曲・トラックメイク・ボーカルのすべてを一貫して手がける音楽家。三浦大知や安室奈美恵、AI、山下智久など多くのアーティストのプロデュースを通じて、日本のポップス/R&Bシーンにおいて独自の存在感を確立してきた。
代表作である三浦大知『球体』では、「日本の美と輪廻転生」をテーマに四季折々の環境音を用いた17曲を制作。フィールドレコーディングを駆使した文学的かつ芸術的なアプローチは高い評価を受けた。
また、安室奈美恵には『Baby Don’t Cry』『Get Myself Back』など計28曲を提供。近年はアンビエントやインストゥルメンタルの分野にも活動の幅を広げており、教育機関や企業との協業を通じた後進の育成にも尽力している。
2025年には大阪・関西万博の公式ショーやゲーム『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』への楽曲提供も予定されており、その活動はジャンルやメディアを越えてますます深化している。
Nao’ymt オフィシャルリンク
- Web: https://naoymt.com/
- Instagram: @naoymt
- YouTube: Nao’ymt Channel
- Spotify: Nao’ymt on Spotify
- Apple Music: Nao’ymt on Apple Music