バンドって、こんなにもまっすぐで、あたたかい──児童小説『ぼくたちの歌』が届ける音楽青春ストーリー

児童文学の新たな名作『ぼくたちの歌』(著:辻貴司/絵:みずす)が、佼成出版社より2025年5月30日に発売される。本作は小学校高学年から読める児童書でありながら、音楽に憧れを抱いたすべての人の心を揺さぶる、普遍的な青春バンド小説である。

きっかけは、ひとりの少年の「夢」

物語の主人公は、小学6年生の一翔(いっしょう)。幼い頃からバンドに憧れ、「いつか自分もライブをしてみたい」と密かに夢を抱いていた。しかしギターに挫折し、自信を失いかけていたある日、彼は公園で出会った少年・岳(がく)と共に音楽への新たな一歩を踏み出す。ベースという楽器を通じて仲間を見つけ、徐々にバンドとしての絆を深めていく一翔たち。だが、岳には一翔に言えない“ある思い”が隠されていた──。

バンド活動をめぐる友情や葛藤、そして背中を押してくれる大人たちのまなざし。そんなドラマが、瑞々しい筆致で描かれていく。

高見沢俊彦(THE ALFEE)

音楽を愛する大人たちからのエール

本書には、音楽界からも熱い賛辞が寄せられている。

高見沢俊彦(THE ALFEE)は、「なんて初々しくも、みずみずしい物語なんだろう!」と絶賛し、かつて自らがバンドを始めた頃の情熱を呼び覚まされたと語る。「何か忘れ物をしたような大人にもぜひ読んでほしい」と、その想いを綴っている。

また、12年越しのメジャーデビューを果たしたGOOD BYE APRILは、「憧れはいつだって、何よりも強い追い風」と語り、「一翔たちの姿が、自分たちの原点を思い出させてくれる」とコメントを寄せている。

GOOD BYE APRIL

著者・イラストレーターともに確かな実績

作者の辻貴司は、『透明犬メイ』で福島正実記念SF童話賞を受賞し、数々の児童書を手がけてきた実力派。今回も、子どもたちの心理や日常を丁寧にすくいあげたリアリティのある筆致が光る。

イラストを手がけたみずすは、教科書や音楽アートワークでも活躍する人気イラストレーター。本作でも、やわらかなタッチで少年たちのひたむきな姿を描き出している。

読後に心がポッと灯るような1冊

『ぼくたちの歌』は、音楽に対するまっすぐな憧れと、それを支える人々の温かさが詰まった物語である。子どもにこそ読んでほしいが、大人にも沁みる一冊。かつてギターやドラムに憧れた人、青春時代の「バンド熱」に心を揺らされた人には、きっとたまらない。

人生のどこかで“音楽と出会った”すべての人へ贈る、ジュブナイルバンドストーリーである。

書籍情報

  • 書名:ぼくたちの歌
  • 著者:辻 貴司/イラスト:みずす
  • 発売日:2025年5月30日(金)
  • 定価:1,650円(税込)
  • 体裁:四六判/170ページ
  • ISBN:978-4-333-02938-9
  • 出版社:佼成出版社
  • 詳細:https://books.kosei-shuppan.co.jp/book/b662630.html

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