ピーター・ドハーティ、ソロAL『Felt Better Alive』リリース ── 家族愛とユーモアに満ちた新曲のMVも公開

2025年5月19日

ピーター・ドハーティが、待望のニューアルバム『Felt Better Alive』をリリースした。本作は、ザ・リバティーンズでのUKチャート1位獲得など快進撃を続ける彼が、父として、アーティストとしての新たな一面を刻み込んだ意欲作である。

アルバムのリリースとあわせて公開された新曲「Pot Of Gold」のミュージックビデオは、自宅があるフランス・ノルマンディーのエトルタで撮影された。映像には幼い娘ビリー＝メイをはじめとする家族、そしてパペットたちが登場。監督を務めたのはThad & Numa。文学評論家シリル・コノリーの「廊下にある乳母車ほど、芸術にとって悲しい敵はない」という言葉を軽やかに裏切る、愛と創造に満ちた仕上がりである。

「Pot Of Gold」は、家庭を持ったことで制作時間の確保に苦労しながらも、その状況を逆手に取り、娘との時間そのものを楽曲のインスピレーションへと昇華させた作品である。ドハーティ本人は「静かにして、曲を書いてるんだから！」と言うよりも、「一緒に歌って踊ろう」と巻き込んでいった方が、うまくいったのだと語る。

『Felt Better Alive』は、先行シングル「Felt Better Alive」「Calvados」「The Day The Baron Died」に続く作品群を含む全11曲を収録。アコースティックとオーケストラ、インディフォークとカントリーを織り交ぜ、ドハーティならではの詩的かつ喜劇的な世界観が展開されている。

音楽メディアMOJOは「この無頼漢はまだ終わっていない」と彼を評したが、本作はまさにそれを証明する内容となっている。バンド活動と並行して積み重ねてきたソロキャリアの中でも、家族と過ごす日常から生まれた等身大の歌たちは、ドハーティの今をもっとも端的に物語る。