認証に失敗したのは、人類か──ผ้าอ้อม99999、新曲「CAPTCHA」で描くポスト・ヒューマンの寓話

東京を拠点に活動する4ピースバンド・ผ้าอ้อม99999(パーオームキュウキュウキュウキュウキュウ)が、12月24日にニューシングル「CAPTCHA」をリリースした。インターネットに散乱するミームや断片をポップとして肯定的に回収する彼らの掲げる音楽思想“Junk Pop”は、本作でさらに鋭利な問いを私たちに投げかける。

テーマはシンギュラリティ、発想源はreCAPTCHA

「CAPTCHA」は、AIが人類の知性を超える転換点=シンギュラリティを主題に据えた楽曲だ。その着想源となったのは、私たちが日常的に目にするWeb認証システム“reCAPTCHA”。
「それはバイクか? 自転車か?」
そんな問いに答える行為そのものが、“人間であることの証明”であったはずの時代は、もはや過去になりつつある。

人間らしく寄り添い、肯定してくるAI。一方で、自らが人間であることすら容易に証明できなくなり、緩やかに堕落していく人類。両者が交差するその瞬間へと、本作は不穏な速度で急接近していく。

Junk Popが切り取る、ネット以降のリアリティ

デジタルハードコア、オルタナティブヒップホップ、音MAD的感覚──あらゆる要素を煮詰めたサウンドは、混沌としていながらも奇妙なポップネスを帯びている。インターネット・ユーモアやミーム文化を身体感覚として内在化してきた世代だからこそ描ける、現代のリアリティ。その刹那的で断片的な感触が、「CAPTCHA」には濃密に封じ込められている。

暗渠Network制作のMVが可視化する世界観

リリースと同日に公開されたミュージックビデオは、暗渠Networkが制作を担当。アートワークから映像表現まで一貫した美学で構築され、楽曲の持つ不安とアイロニーを鮮烈に可視化している。
画面に映る断片的なイメージは、楽曲同様、観る者に明確な答えを与えない。ただし、その“判別不能さ”こそが、この作品の核心だ。

フェスを越境する存在へ

挑戦的な音楽性を持ちながら、2024年には「SUMMERSONIC 2024」への出演を果たし、同年にはタイの大型フェス「MAHORASOP」にも登場。Nintendo SwitchやKAOSS PADを用いたリアルタイム演奏など、ライブパフォーマンスにおいても唯一無二の存在感を放つผ้าอ้อม99999は、すでにローカルな文脈を越え、グローバルな支持を獲得しつつある。

あなたは本当に、人間ですか?

「CAPTCHA」は、踊れる楽曲でありながら、私たちの足元を静かにすくう問いを忍ばせている。その問いに、私たちは正しくチェックを入れられるのだろうか。認証に失敗した瞬間、境界線はもうこちら側にはないのかもしれない。

HP:https://omutsu99999.base.shop/ 

X:https://x.com/pa_o_mu_99999 

Instagram:https://www.instagram.com/pa_o_mu_99999/ 

YouTube:https://youtube.com/@pa_o_mu_99999

TikTok:https://tiktok.com/@paomu99999 

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!