





新曲「Someone Else Is Calling」MV公開 ── 新EPは12月12日リリース
Hercules & Love Affair が、新作EP『Someone Else Is Calling』から表題曲のオフィシャル・ビデオを公開した。今作は、主宰 アンディ・バトラーと、Paranoid Londonのクイン・ウォーリー、そしてアイスランドのヴォーカリスト Elín Ey によるコラボレーション作品。アシッドハウスの生々しさと、クラシック・ヴォーカルハウスのエモーションを融合させた、“ダンスフロアへの帰還”とも言える意欲作だ。



メキシコ・シティの空気をまとった、クィアのための叙情的ポートレート
今回のMVを手がけたのは、監督であり出演も務める Tatsumi Milori。撮影はソチミルコからセントロの街並み、親密なインドア・スペースまで、メキシコ・シティの多層的な空気を映し出す。Milori と Elín Ey、そしてクィア・コミュニティの仲間たちが、踊り、練習し、笑い合い、街を歩きながら紡ぐ——そんなドキュメンタリーとフィクションの境界を揺らすコラージュ作品だ。
Milori は今回の制作についてこう語る。
「この曲をシャワーで初めて聴いた瞬間、自然と体が動いた。夢のようなヴォーカルとダークでゴシックなビート。その感覚を、メキシコで出会った最高のクィア・ファムと“家族”を作るように撮影したかった」
Butler とメキシコの深い縁
MV をメキシコで撮影した理由について、バトラーは“帰る場所”のように語る。
「メキシコは、僕に多大な影響を与えてきた。美しさ、闘志、あたたかさ……ここで演奏したライブはいつも特別だった。だからこそ今回の作品をメキシコ・シティで撮ることは自然な選択だった」






Elín Ey の“声”が牽引する新たなフェーズ
タイトル曲「Someone Else Is Calling」は、アイスランドでの制作からスタート。Elín Ey は過去2作品にも参加しているが、今回はより深い形で歌声が物語の中心に据えられている。「Elín の声は、僕が出会ってきた中で最も魔法のような声のひとつ。ふたりは特別なやり方で曲を書けるんだ」と Butler。
そのヴォーカルは、フロアを揺らすカタルシスから、胸の奥に届く静かな解放までを描き分ける。アシッドを軸にした質感の中で、声がどこまでも有機的に響くのが印象的だ。
Paranoid London のクイン・ウォーリーが刻む“アシッドの背骨”
今回のEPは、ウォーリー(Paranoid London / Decius)との初コラボレーションでもある。特にタイトル曲に顕著なアシッドのライン、硬質なドラムの質感、そしてハウスとテクノの境目を行き来する構造は、ウォーリーの手腕が色濃く刻まれている。「クインを愛してると言うだけでは足りない。曲の“次のひねり”を常に探し続ける人と仕事できたのは喜びだった」と バトラーは語っている。






7年ぶりのライブ復活へつながる新章
EP『Someone Else Is Calling』は全4曲。Hercules & Love Affair としては久々の“ダンスフロア中心”の作品であり、同時に7年ぶりのライブツアー再開に合わせた新章とも言える。ライブでは、彼らの真骨頂であるクィアネス、情緒の深さ、クラブ・ユーフォリアが再びステージに立ち上がる。






リリース情報
Hercules & Love Affair
『Someone Else Is Calling』EP
Label:StrataSonic Records
Release:2025年12月12日
MV視聴:https://youtu.be/5pC4Kil7HBk
配信リンク:https://orcd.co/handlsomeoneelseiscalling
ライブスケジュール
11月21日 Fort Worth, TX
11月22日 Houston, TX
11月23日 Austin, TX
11月26日 San Diego, CA
11月28日 Los Angeles, CA
12月6日 Manchester, UK
2月14日 Berlin, Germany
