
人には見えない“何か”が「視える人」にはどのように見えているのか──。
そんな未知の感覚を疑似体験できる新感覚エンターテインメント「視える人には見える展-零(ゼロ)-」が、東京・日本橋の福島ビルにて開催され、会期延長を経て9月7日に大盛況のうちに幕を閉じた。
本展は、霊視芸人・シークエンスはやともと、霊能力者・Miyoshiの両名が監修を務め、実際に“何か”の存在が確認された写真や物品を展示するという異色の試みであった。春に渋谷で行われた第一弾(約1.3万人動員)の反響を受け、第二弾では「鑑賞から没入へ」をテーマに、再開発で取り壊し予定の福島ビルを舞台に開催。会場は全8エリア構成へとスケールアップし、空間演出や体感要素を強化した。
SNSではハッシュタグ「#視える人展」とともに来場者の投稿が相次ぎ、X(旧Twitter)を中心に拡散。「怖いだけではなく、知的好奇心を刺激された」「幽霊のVlogを覗き見ているよう」といった感想が寄せられ、会期中は連日チケット完売。最終的に累計4万人を動員するなど、異例の盛り上がりを見せた。


五感で“視える世界”を再現
会場では、来場者自身が「視る」ことによって体験が深化する仕掛けが施されていた。
監修者が実際に霊的存在を“視た”という廃墟の一室を再現した「再現部屋」では、匂いや音、空気感まで忠実に再構築。針金アートで“何か”の形を可視化した空間は、「空気が重い」「ゾッとするほどリアル」といった声を集めた。
さらに、特殊フィルムや専用メガネで“視える人”の視界を体感できる「写真館」「観察院」などの展示も好評を博した。一方で、持ち主の記憶が宿るとされる品々を並べた「物品庫」と、清浄な空気に包まれる「パワースポット」エリアの対比が印象的であり、来場者の満足度を高めた。


“怖面白い”という新ジャンルの誕生
本展は、ホラーの域を超え、「怖い」から「面白い」へと感覚を転換させる体験として支持を集めた。霊感の有無にかかわらず楽しめる構成や、展示を通じた考察の余地が高く評価され、「新しいアート体験」としてカルチャー層からの注目も集めた点が特徴である。
監修を務めたシークエンスはやともは、テレビ番組やYouTubeを通じて霊視をエンターテインメントへと昇華してきた人物。Miyoshiは霊視・透視・予知を駆使する霊能者として知られ、心理療法やボディセラピーの知見も併せ持つ。二人の監修によるリアリティと演出が、他にはない没入感を生み出したといえる。


今後の展開にも期待
主催の株式会社TwoGateによると、今回の成功を受け、今後も“見えない世界”をテーマにした新たな企画を検討中とのこと。詳細は公式サイトおよびSNSで随時発表される予定である。
「怖い」という感情を入り口に、「知りたい」という知的欲求へと導く──。
「視える人には見える展」は、エンターテインメントとスピリチュアリティの境界線を軽やかに越え、現代人の感性に新たな刺激を与えた企画であった。


開催概要
展示名:「視える人には見える展-零(ゼロ)-」
開催期間:2025年8月1日(金)〜9月7日(日)
会場:福島ビル1F・B1(〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-5-3)
※東京メトロ「三越前駅」徒歩2分
公式WEBサイト:https://mieruhito.com/
公式X(旧Twitter):https://x.com/mieru0418
公式TikTok: https://www.tiktok.com/@mieru0418
ハッシュタグ: #視える人展
主催:株式会社TwoGate