

サニーデイ・サービス、Nulbarich、Jason Mraz…。音楽ファンならピンとくるアートワークの裏にいたビジュアルアーティストたちが、その軌跡を一冊にまとめた。
2025年7月24日、トゥーヴァージンズから『THE VISUAL ルカ・ティエリ作品集 Synthesis』と『THE VISUAL 前田麦作品集 Eye of Fire』の2冊が同時リリースされる。
シリーズ名は『THE VISUAL』。音楽やカルチャーに強く根差したアーティストの作品を軸にしたアートブックレーベルで、今回の2冊もそれぞれ強烈なビジュアルと言葉で、アートの“音”を響かせてくる。
『THE VISUAL ルカ・ティエリ作品集 Synthesis』

ルカ・ティエリは、イタリア出身で現在は東京を拠点に活動するイラストレーター/コミックアーティスト。
2020年のサニーデイ・サービス『いいね!』、Nulbarichのキービジュアル、2009年にはJason Mrazのライブアルバムなど、音楽業界でも独自の立ち位置を築いてきた。
本書『Synthesis』では、2019年〜2025年に制作されたオリジナルワークとクライアントワークを一挙収録。日本での初作品集となり、本人のロングインタビューも掲載されている。日本、アメリカ、イタリア──3つの土地を横断しながら育ってきたポップアートの“ミックス感”が詰まっている。
著者コメント(抜粋)
「2019年頃から2025年までに描いた作品を、クライアントワークもオリジナルもぎゅっとまとめて1冊にしました。
絵を描くときは、ちょうどいい情報量で自分らしくまとめることを意識しています。
僕はいつも楽しく気持ちよく描いているので、みなさんにも楽しくページをめくっていただけたらうれしいです。」──LUCA TIERI
プロフィール:ルカ・ティエリ
イラストレーター/コミックアーティスト。イタリア生まれ、東京都在住。
代表作に作品集『The Art of Luca Tieri』(2006年)、コミック『VECTA』(2021年)など。
Jason Mraz『Beautiful Mess – Live on Earth』(2009年)やサニーデイ・サービス『いいね!』(2020年)のCDジャケットでも知られる。
ヨーロッパのコミックと日本のマンガ、音楽、広告、アパレルを横断するハイブリッドなスタイルが特徴。
『THE VISUAL 前田麦作品集 Eye of Fire』

前田麦は、札幌を拠点に活動するマルチアーティスト。平面・立体を問わず、リボンを使った「Ribbonesia」、スタンプを使った「STAMP BY ME」など、ジャンルレスな表現で注目されてきた。
本作『Eye of Fire』は、彼が2020年からライフワークとして描き続けている、青い体と燃える黄色い目玉をもつ“POPな悪魔”のシリーズを網羅した初の作品集。
モノクロスケッチやブループリントも含め、約5年分のイメージソースと実験の記録をまとめた一冊。バイリンガル仕様で、海外展開も視野に入る。
著者コメント(抜粋)
「この作品集は、コロナ禍の中SNSで発表してきた『Eye of Fire』シリーズをまとめた2020〜2025年の記録です。
私にとって描く行為は、全てをコントロールすることではなく、ワクワクし続けるための装置です。
今でも絵を描く行為そのものが大好きです。そんな私の一部をこうして紙に記録し、本にできることは、本当に幸運なことだと思います。」
プロフィール:前田麦(まえだ・ばく)
1974年生まれ。札幌出身・在住。
リボンアート「Ribbonesia」、スタンプ作品「STAMP BY ME」、キャラクターシリーズ「Eye of Fire」などを展開。
手と想像力をつなぐ“造形の瞬間”を信じ、ジャンルや手法を横断して制作を続けている。
書籍情報
『THE VISUAL ルカ・ティエリ作品集 Synthesis』
- 著者:ルカ・ティエリ
- 発売日:2025年7月24日(木)※地域によって異なる可能性あり
- 価格:3,520円(税込)
- 仕様:B5判/並製/192ページ
- ISBN:978-4-86791-052-8
- 発行:株式会社トゥーヴァージンズ
『THE VISUAL 前田麦作品集 Eye of Fire』
- 著者:前田麦
- 発売日:2025年7月24日(木)※地域によって異なる可能性あり
- 価格:3,520円(税込)
- 仕様:A5判/並製/224ページ
- ISBN:978-4-86791-056-6
- 発行:株式会社トゥーヴァージンズ
アーティストの“音”をグラフィックで感じ取るように、ビジュアルの中からサウンドが立ち上がってくる──そんな感覚を味わいたいなら、この2冊を逃す手はない。レコード棚の隣に並べておきたい、“視覚の音楽”としての作品集。